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【コラム】最近、何かと話題のゼロエネルギーと省エネシステムについて

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ゼロエネルギーを効率的に運用する建物作りを進めなければ折角の省エネも無駄になってしまいます。省エネルギーの創出の他、建物の断熱性能、空調性能を向上させなければ消費エネルギーを名目上「ゼロ」にすることは難しく、どのような方策を建て建物の品質向上を目指せば良いのか考察してみたいと思います。
上述したように省エネ効果を得るには消費するエネルギー量を低下させ、太陽光や風力、地熱といった一次エネルギーを変換した電気や熱よりも少なくすることでゼロエネルギーを名目上達成することができます。政府でも省エネ効果のあるシステムを推奨しており、メーカー各社も競って技術向上に努めています。そのシステムとはどのようなものがあるのでしょうか。


「給湯システム」

大気熱(太陽光により暖められた空気)から効率的に熱エネルギーを取り込み大気熱3:使用電力1の割合で給湯を行うシステムがあり、代表的なものではエコキュート(電力)、エコフィール(灯油)、エコジョーズ(都市ガス)などがあり、いずれも空気中の二酸化炭素を冷媒にしてヒートポンプ方式で熱交換しています。このシステムは世相に非常に敏感であり原子力発電が停止してからは電気料金の高騰もありエコジョーズの市場割合が増加しているようです。


「冷暖房システム」

一般的な住宅で使用している消費エネルギーの約3割は冷暖房システムであるエアコンや電熱暖房機器の電力となる。近年販売されている高効率エアコンは1995年と現代のものを比較してみると冷房システムについては1/3程度の消費電力、暖房に至っては旧式のエアコンは非常に暖房能力が低く大量に電気を消費していたが、現代では3~6倍もの熱効率を実現しています。10年前のエアコンを後生大事に利用している家庭などはイニシャルコスト以上の恩恵を確実に受ける事が出来るので比較表などで顧客にアピールすることが効果的であるし、量販店のエアコンと勝負するなら継続的なケアとその他のリフォームなどとの複合的な商機を望むと良いでしょう。


「照明システム」

季節の寒暖差に関係なく利用される照明エネルギー消費量も、一般住宅の電気消費量に占める割合は大きく省エネ化のポイントとなります。LEDは照明の第4世代と呼ばれ、第一世代から順を追うと、蝋燭、白熱球、蛍光灯そしてLEDです。旧来は蛍光灯や白熱球などを利用していましたが、1996年に白色発光するLEDが開発されてからは大規模店舗等で利用が始まりました。LED(発光ダイオード)照明は非常に電力消費率が低く1/2~1/10に抑える事ができ、半導体チップが発光する為、熱を持ちません。そのため寿命が長く白熱球の10~40倍と言われています。半導体が劣化しにくいのがその理由です。話がそれましたが、お客様とこのような雑談も織り交ぜながらコミュニケーションをとることも大事だと思います。いかに顧客に対してメリットがあるのかを全面にアピールすると良いでしょう。


「建築物の高断熱・高気密化」

省エネシステムを効果的に利用する為住宅の高断熱化、高気密化を行うことは非常に有効で外壁には高密度のグラスウールやロックウールの採用を、床下の冷気などについては基礎外断熱により熱橋をシャットアウトするか床下に断熱材を入れることが効果的です。換気システムも熱交換するものが一般に普及している(ロスナイ換気など)ので居間だけではなく他の居室にも適用すると良いです。開口部である窓や玄関などの建具の遮熱性能を向上させるのも有効な手段であり、窓はアルミサッシから樹脂製サッシへ、ガラスは複層ガラス(ガラスを2枚使用し中空を設け空気を封入しています。これにより外部からの熱伝導率を抑える事が出来る)玄関ドアは内部に断熱性能のあるものを選択すると良いでしょう。


「今後の展望」

今後、政府はCO2削減・省エネ化を推進する動きがますます顕著になり、ゼロエネルギーおよび省エネを複合した住宅は、今後のエネルギー事情を勘案すると非常に大きな市場となる可能性が高く、顧客の要望に答えそれ以上によりよいものを提案し実現していくことが大切で、その為の準備を入念に行いましょう。

質問 Sep 28, 2016 公開 提案 事務局 (7,800 ポイント)
編集 Sep 29, 2016 事務局

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